自民党との馴れ合いが崩れた象徴
報道管制ミステリー、なぜ今ごろ?
日本は法治国家のはずだが宮内庁長官というのは超法規的存在で、天皇すら意のままに操るつもりらしい。天皇の政治利用はいけないといいながら、官僚が役所の権威を守るために利用するのはかまわないのか。
中国の習近平国家副主席と天皇陛下との会見について、一役人がしゃしゃり出て、ああだこうだいうのはでしゃばりすぎだ。
宮内庁がいっている天皇の1ヵ月ルールというのは法律でもなんでもなく、宮内庁の内規でしかない。これによって首相の要請をも断るというのは官僚主導の最たるものだ。しかも、1ヵ月に4~5日たりないだけのことだ。宮内庁長官が守りたいのは天皇ではなく、宮内庁の権威なのだろう。なるべくもったいをつけた方が役所の格が上がるとの考えのようにもみえるが、そのようなやり方こそ天皇に対して失礼この上ないことではないのか。天皇を軽んじているのは羽毛田信吾長官だ。
しかも天皇のやることというのは人と会って話をするだけだ。それだけのことなのに1ヵ月前に書類を提出しなければ許可しないというのはなんの合理性も説得力もない。なぜ1ヵ月で、1週間ではまずいのか説明できるものがいるのだろうか。もったいつけるために、批判を押さえ込むぎりぎりの期間にしたといわれて反論できるのだろうか。
宮内庁というのは、いうまでもないことだがガッチガチの保守だ。おなじく保守政党の自民党とはうまが合う。両者ともこれまで様々な場面で天皇の権威を利用してきたことは否定できない事実だ。極めて日本的な、あうんの呼吸で天皇を長年利用してきた。それを対立する相手がしそうになったので慌てているだけだ。嫉妬ともいえるものが背景にある。
これは天皇のコントロール権を誰が掌握するのかという争奪戦の象徴的事件だ。
宮内庁はいままで自民党と馴れ合いでやってきた癖が抜けていないのだ。政権交代も宮内庁には関係ない治外法権地帯だと勘違いしていたようだ。だからこのような勘違い発言を堂々としてしまうのだ。この際はっきりと政権交代の事実を宮内庁にも示すべきだろう。
もともと宮内庁は民主党政権は快く思ってない。日の丸君が代に批判的日教組などが支援しているからで、天皇を口実に民主党政権に嫌がらせをしたい気持ちがあるからこのような騒ぎになる。
宮内庁長官は辞めるつもりはないと明言しているが、これ自体がすでに政治的発言で役人としてふさわしくない。職務を超えているどころか、それに反している。長官が行ったのは極めて政治的行為であり発言である。辞表どころか懲戒免職でもおかしくない。でなければ主権在民がうそになる。まぁ、そこまで民主党政権ができるかどうかわからないが、筋を通すならそういうことだ。
▼マスコミの問題
この問題は報道の仕方で世間の受け止め方は大きく変わる。これっ!という正解はない。報ずる側の胸突き三寸でどうとでもなる問題だ。ましてや、タブー視されている天皇問題だ。
以下のような見出しで報じられても仕方のないことだが、そうはなっていない。
<首相差し置いて天皇をコントロールする宮内庁長官>
TBS後藤謙次キャスターが15日夕方同局のニュース番組の最後で、この問題は民主党政権の分水嶺になる─と締めているのをたまたま見たが、大げさだし見当違いもはなはだしい。
後藤氏はこれといって特徴がないのが特徴で、これまで毒にも薬にもならないことしかいっていなかった。はじめて意見らしい意見を言ったのを聞いたのがこれだった。無難さを買われての起用だと思っていたが、ここにきて馬脚を現した感じがする。
TBSはこのような人物にニュースを任せていていいのだろうか。これではほかのニュースへの信頼性も低くなる。
保守層の小沢憎しは以前からあったが、この問題で小沢批判は一段とヒートアップしている。売国奴呼ばわりしているものもいる。売国奴という言葉自体が尋常でない。右翼用語でこう批判されても引くばかりだ。
小沢氏は昔は自民党のホープだった。それが自民党と袂をわかって今は敵の事実上のトップだ。かつての味方に裏切られた思いがあるのだろう。感情的批判はみていて失笑を禁じえない。
▼報道管制ミステリー、なぜ今ごろ?
ところで、
このニュースが大きく流れたのはこの数日になってからだ。事態は水面下で1ヵ月近く前から動いていたはずで、なぜ今ごろになってこのような騒ぎになっているのか不思議だ。だが、これについて触れているニュースがないのはミステリーだ。読者にこの点について特に留意を促したい。
問題があるならもっと前に報じられるべきだろう。
これはマスコミの取材力劣化が根底にあるが報道管制、世論操作といってもいい重大事だ。どうして今ごろになって報道しているのかまったく触れずにいる。これはマスコミに対する信頼を大きく損なわせるものだ。


by yuishiyama
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