選挙公報に、誤解を招くような掲載
知事会見で知事に、お礼どころか抗議
長野市議選(11日告示、18日投開票)で初当選した元県職員の小泉一真氏(45)が阿部守一知事のツイッターのつぶやきを知事側の了解を得ず、無断で選挙公報に引用して問題になっている。
問題のつぶやきは以下のもの。
最初に小泉氏が阿部知事宛に【退職ご挨拶】として送信したものに阿部知事が儀礼的に答えた。
https://twitter.com/#!/shuichi_jp/status/74655225310478336
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kazumakoizumi 小泉一真
【退職ご挨拶】人並みの給料、年金、退職手当。恵まれ安定した身分が、お役人が攻めた仕事をしない理由の一つ。小泉は、その身分を外したときに、公共のために何かできるのかどうか、自分をためしていきます。 @shuichi_jp
5月29日
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@shuichi_jp 阿部守一 長野県知事
@kazumakoizumi 小泉さん、県職員としての勤務お疲れさまでした。私も公務員を辞めたとき、改めて公務員のあり方についていろいろなことを感じました。新しい立場で、初心を忘れず公共のためにご活躍されますことを期待しています。
5月29日
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阿部知事のツイッター
https://twitter.com/#!/shuichi_jp
小泉氏のツイッター
https://twitter.com/#!/kazumakoizumi
みればわかるとおり阿部知事はサービス精神から、一応元職員に返答しただけのものだが、それを小泉氏は3カ月後の市議選の選挙公報にちゃかり載せている。
阿部知事はこのやり方に、誤解を招くものとして、会見で不快感をあらわにしている。
その載せ方も細かな細工が施され、あたかも知事の応援を得ているかのような印象を見るものに与えている。
だ が、常識的に考えて市議選レベルに知事が特定候補を応援することはめったになく、多くの場合それは避けられている。なので、事前に知事に了解を求めれば断 られると思ったので、わざとしなかったのではないか?と思える。今回の市議選でも阿部知事がほかの特定候補を応援するような発言はしていない。
小泉氏は、政治家が公言したことだから、どう利用しようと自由。抗議するほうがおかしい─と主張している。
阿部知事のつぶやきのこの部分を見ると
<公共のためにご活躍されますことを期待しています。>
選挙のことが頭の片隅にあったのではないかとも思えるが、それは小泉氏のつぶやきに
<公共のために何かできるのか>
という文言があったので、それに応えてのものだろう。
阿部知事はまさか、このつぶやきが選挙公報に引用されるとは思わずに、善意でコメントを返したのにそれを悪用するのではこの世の信頼関係はズタズタになってしまう。
9月14日に長野市内に配布された問題の選挙公報。
選挙公報に引用された知事のつぶやきには日付が入ってない。日付が入っていれば、3カ月以上前のものなので、選挙のためのものでないことがわかりやすくなる。なので、省いたともとれる。
そして、その下には茅野實氏(元八十二銀行頭取)の推薦文が載っているのだが、よく見ると、こちらも怪しい。
推薦:県民主権を勧める会代表 茅野實氏(元八十二銀行頭取)
<これからは、とにかく長野市議会の雰囲気を変えていかないとしょうがないなということでございます。その変えていくエネルギーの第一人者が小泉さん。>
このように書かれているのだが、推薦文にしては変。まるで会話のよう。それもそのはず、これは茅野氏が小泉氏の事務所開きに行った時の挨拶なのだ。
小泉氏のホームページにアップされているUSTREAM動画から確認できる。
http://www.ustream.tv/recorded/16923687
=5分20秒あたりから=
これは果たして茅野氏の了承のもとに行われていることなのだろうか?(現在確認中)
ここで問題なのは茅野氏の推薦文?の冒頭につけられている「推薦」の文字だ。茅野氏は本当に推薦したのだろうか?
小泉氏の論法を借りると、これも公人が公の場で発言したことなのだから、どう使おうと勝手─ということになるのかもしれないが、それは拡大解釈というものだろう。
この二つを並べて載せることによって知事も推薦しているような誤解を生じる可能性が高くなる。作為的にそのようにしたのではないかとの批判を受けてもしょうがないものだ。
8 月末に行われた世論調査でも阿部知事の支持率は85%と高く、この応援を得ているとなれば得票に大いにプラスになると思われる。選挙公報に、マイナスにな ることをわざわざ載せる候補者はいないので、小泉氏は得票にプラスになると思って知事のコメントを無断引用したのは間違いないだろう。だが、小泉氏はマス コミのインタビューやツイッターでも、問題ない─とする発言を繰り返している。
小泉氏は、公開された政治家のコメントだから、どのように使おうと自由だと言っているのだが、それはネット上でブログなどに引用する時の理屈で、選挙公報を作成するときとはまた違った判断基準がある─と普通の人なら考えるのだが、小泉氏はそうではなかったようだ。
▼知事会見で知事に抗議
小泉氏は選挙が終わって直近の知事会見に出席し、選挙期間中に知事側が小泉氏の事務所に抗議したのはけしからん─といったような趣旨の発言をしている。
抗議を受けても仕方のないことをしているのは小泉氏の方なのに、抗議をするのはけしからんと言っているのだから頭がこんがらがる。
知事会見録 9月21日
http://www.pref.nagano.jp/hisyo/press/20110921.htm#4
動画 14分20秒あたりから25分すぎまで。
http://www.pref.nagano.jp/hisyo/movie/20110921.asx
阿部知事は10日から14日まで公務でイタリアに出張していて、知事の後援会を通じて「誤ったメッセージを伝えていることになりはしないかという大いなる懸念」(知事会見の発言)を小泉事務所に伝えたという。圧力にならないよう気をつかった発言をしている。
あ とになって抗議をするぐらいなら、最初に十分注意すればよかったのだし、どうしても引用したければ、事前に知事の了解を得ればよかったのではないだろう か。知事の応援を受けているような引用をして、そのお蔭もあって当選しておきながら、恩をあだで返すようなことをしているのだからあきれる。
知事会見は県政に関した情報を表現者に公開する場で、一市会議員の選挙の問題を取り上げる場ではない。小泉氏は市議になることにかなりの策略を弄した、といって悪ければ努力したので、その苦労が実って舞い上がって見当違いのことをしているように見える。
会見でのやり取りを見ればわかるように、小泉氏の言ってることはかなり無理がある。
しまいには阿部知事も、個人的な話なので会見の場でするのは適当でないと判断して、別途話し合いを提案したのだが、それにも素直に応じず、見かねた広報課の職員が「小泉さん」と割って入る場面もあったのだが、すぐにはブレーキはかからなかった。
阿部県政になってからしばらくぶりの波乱だが、この程度のことは開かれた会見のコストと阿部知事には割り切ってもらいたいものだ。
小泉氏は自身のツイッターでこの件に関して何度も触れているのだが、すり替えが多い。
<知事が地方選挙にこのような形で介入することは大変遺憾。市議の発言にブレーキがかかり、市民益に反する。>
https://twitter.com/#!/kazumakoizumi/status/116766508767641600
介入といってるが、そもそも小泉氏が最初に知事につぶやきを乞うたのが発端ではないか。逆切れしたかのように”抗議”をするのはあまりに身勝手ではないだろうか。介入などと言うのは筋違いだろう。
このようなことが横行すると、うっかりものが言えなくなる。知事の発言にブレーキをかけているのは小泉氏の方ではないか。
選挙公報に虚偽を掲載するのは違法なのはよく知られているが、錯誤を生じさせるような記載をするのも問題ではないだろうか。
知 事のつぶやきは虚偽ではないが、それを日付を省いて載せたのは錯誤を誘うことになっている。ほかならぬ知事自身が誤解を生じるのではないかと心配してい る。虚偽記載が禁じられているのは、誤解を生じさせないためだ。その原点に立ち返れば小泉氏のやったことは虚偽記載以上に手が込んで悪質ではないか。
このようなことが横行すると選挙公報の信頼性にキズが付く。
市選管は、候補者が出してくる原稿をチェックはするが、候補者が掲載したい、問題ない─と言えばそれにストップをかけることはできない。問題点の指摘はしたが、小泉氏は聞き入れず掲載したことになる。市選管はこの事態に困惑している。
この選挙公報を見て小泉氏に投票したが、勘違いだった。あるいは投票したのは間違いだった─と思った有権者は警察や選管に相談してみるべきではないだろうか。
小泉氏は他にも問題あることをやらかしている。
選挙ポスターに6歳と7歳の自分の男の子供の写真を載せているのだ。
選挙に未成年者は関わってはいけないことになっており、運動員なども未成年ではなれない。それをポスターに出してしまうのは掟破りというものだろう。
小泉氏は退職前に、長野県庁を批判する本を一冊出しているのだが、選挙公報では作家を名乗り、主著として本の題名を書いている。だが、大方の人が知る限り小泉氏が書いた本は一冊だけで、それなのに作家を名乗り、主著と表記するのは自己表現意欲が高すぎはしないだろうか?
ついでにいうと、本の宣伝ではないかとの指摘もある。
今回の小泉氏の一連の言動をみていると、この本の評価も下がりはしないかと心配になってくる。
選挙公報には<市役所・市民会館建て替え住民投票の署名を集めました>の文言が入っているのだが、これにもこの活動にかかわった人たちから「選挙に利用するのはいかがか?」といった疑問の声が出ている。
選挙が終わった後で、当選のお祝いやお礼を言うのは事後買収の温床になるとして禁止されているのだが、小泉氏はこれもツイッター上で何度も行っている。これも選管のアドバイスを無視して確信犯的にやっているのだろう。
20 日、午前11時に長野市役所で当選証書付与式が行われたのだが、小泉氏だけが5分遅れている。たいてい時間前にいって市役所の様子などを取材したりするも のだが、小泉氏は初当選にもかかわらず悠々遅れて、それを先輩議員にツイッター上で指摘されても意に介さないようだ。大物なのだろうか?
https://twitter.com/#!/kazumakoizumi/status/116287932469477376
ツイッター上での私と小泉氏のやりとり。
http://twilog.org/tweets.cgi?id=tuigeki&word=%40kazumakoizumi¶m=desc
このページの検索欄に<@kazumakoizumi>小泉氏のアカウントを入れれて検索すれば最新のものが表示される。
私は市民派の政治家に期待するものだが、小泉氏のような人がいるのはまことに残念だ。こういうひとが議員になってどんなことをするのか心配だ。




by yuishiyama
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