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長野市議に初当選した元長野県職員が知事のつぶやき乱用 ニュース記事に関連したブログ

2011/09/26 19:23

 

選挙公報に、誤解を招くような掲載
知事会見で知事に、お礼どころか抗議

長野市議選(11日告示、18日投開票)で初当選した元県職員の小泉一真氏(45)が阿部守一知事のツイッターのつぶやきを知事側の了解を得ず、無断で選挙公報に引用して問題になっている。
問題のつぶやきは以下のもの。
最初に小泉氏が阿部知事宛に【退職ご挨拶】として送信したものに阿部知事が儀礼的に答えた。


https://twitter.com/#!/shuichi_jp/status/74655225310478336
-----------------------------------------------
kazumakoizumi 小泉一真
【退職ご挨拶】人並みの給料、年金、退職手当。恵まれ安定した身分が、お役人が攻めた仕事をしない理由の一つ。小泉は、その身分を外したときに、公共のために何かできるのかどうか、自分をためしていきます。 @shuichi_jp
5月29日
-----------------------------------------------
@shuichi_jp 阿部守一 長野県知事
@kazumakoizumi 小泉さん、県職員としての勤務お疲れさまでした。私も公務員を辞めたとき、改めて公務員のあり方についていろいろなことを感じました。新しい立場で、初心を忘れず公共のためにご活躍されますことを期待しています。
5月29日
-----------------------------------------------
阿部知事のツイッター

https://twitter.com/#!/shuichi_jp
小泉氏のツイッター
https://twitter.com/#!/kazumakoizumi

みればわかるとおり阿部知事はサービス精神から、一応元職員に返答しただけのものだが、それを小泉氏は3カ月後の市議選の選挙公報にちゃかり載せている。
阿部知事はこのやり方に、誤解を招くものとして、会見で不快感をあらわにしている。
その載せ方も細かな細工が施され、あたかも知事の応援を得ているかのような印象を見るものに与えている。
だ が、常識的に考えて市議選レベルに知事が特定候補を応援することはめったになく、多くの場合それは避けられている。なので、事前に知事に了解を求めれば断 られると思ったので、わざとしなかったのではないか?と思える。今回の市議選でも阿部知事がほかの特定候補を応援するような発言はしていない。
小泉氏は、政治家が公言したことだから、どう利用しようと自由。抗議するほうがおかしい─と主張している。

阿部知事のつぶやきのこの部分を見ると
<公共のためにご活躍されますことを期待しています。>
選挙のことが頭の片隅にあったのではないかとも思えるが、それは小泉氏のつぶやきに
<公共のために何かできるのか>
という文言があったので、それに応えてのものだろう。
阿部知事はまさか、このつぶやきが選挙公報に引用されるとは思わずに、善意でコメントを返したのにそれを悪用するのではこの世の信頼関係はズタズタになってしまう。


9月14日に長野市内に配布された問題の選挙公報。

小泉一真 選挙公報

 

選挙公報に引用された知事のつぶやきには日付が入ってない。日付が入っていれば、3カ月以上前のものなので、選挙のためのものでないことがわかりやすくなる。なので、省いたともとれる。

そして、その下には茅野實氏(元八十二銀行頭取)の推薦文が載っているのだが、よく見ると、こちらも怪しい。

推薦:県民主権を勧める会代表 茅野實氏(元八十二銀行頭取)
<これからは、とにかく長野市議会の雰囲気を変えていかないとしょうがないなということでございます。その変えていくエネルギーの第一人者が小泉さん。>
このように書かれているのだが、推薦文にしては変。まるで会話のよう。それもそのはず、これは茅野氏が小泉氏の事務所開きに行った時の挨拶なのだ。
小泉氏のホームページにアップされているUSTREAM動画から確認できる。

http://www.ustream.tv/recorded/16923687
=5分20秒あたりから=
これは果たして茅野氏の了承のもとに行われていることなのだろうか?(現在確認中)
ここで問題なのは茅野氏の推薦文?の冒頭につけられている「推薦」の文字だ。茅野氏は本当に推薦したのだろうか?
小泉氏の論法を借りると、これも公人が公の場で発言したことなのだから、どう使おうと勝手─ということになるのかもしれないが、それは拡大解釈というものだろう。
この二つを並べて載せることによって知事も推薦しているような誤解を生じる可能性が高くなる。作為的にそのようにしたのではないかとの批判を受けてもしょうがないものだ。

8 月末に行われた世論調査でも阿部知事の支持率は85%と高く、この応援を得ているとなれば得票に大いにプラスになると思われる。選挙公報に、マイナスにな ることをわざわざ載せる候補者はいないので、小泉氏は得票にプラスになると思って知事のコメントを無断引用したのは間違いないだろう。だが、小泉氏はマス コミのインタビューやツイッターでも、問題ない─とする発言を繰り返している。

小泉氏は、公開された政治家のコメントだから、どのように使おうと自由だと言っているのだが、それはネット上でブログなどに引用する時の理屈で、選挙公報を作成するときとはまた違った判断基準がある─と普通の人なら考えるのだが、小泉氏はそうではなかったようだ。

▼知事会見で知事に抗議
小泉氏は選挙が終わって直近の知事会見に出席し、選挙期間中に知事側が小泉氏の事務所に抗議したのはけしからん─といったような趣旨の発言をしている。
抗議を受けても仕方のないことをしているのは小泉氏の方なのに、抗議をするのはけしからんと言っているのだから頭がこんがらがる。
知事会見録 9月21日

http://www.pref.nagano.jp/hisyo/press/20110921.htm#4
動画 14分20秒あたりから25分すぎまで。
http://www.pref.nagano.jp/hisyo/movie/20110921.asx

阿部知事は10日から14日まで公務でイタリアに出張していて、知事の後援会を通じて「誤ったメッセージを伝えていることになりはしないかという大いなる懸念」(知事会見の発言)を小泉事務所に伝えたという。圧力にならないよう気をつかった発言をしている。

あ とになって抗議をするぐらいなら、最初に十分注意すればよかったのだし、どうしても引用したければ、事前に知事の了解を得ればよかったのではないだろう か。知事の応援を受けているような引用をして、そのお蔭もあって当選しておきながら、恩をあだで返すようなことをしているのだからあきれる。

知事会見は県政に関した情報を表現者に公開する場で、一市会議員の選挙の問題を取り上げる場ではない。小泉氏は市議になることにかなりの策略を弄した、といって悪ければ努力したので、その苦労が実って舞い上がって見当違いのことをしているように見える。

会見でのやり取りを見ればわかるように、小泉氏の言ってることはかなり無理がある。
しまいには阿部知事も、個人的な話なので会見の場でするのは適当でないと判断して、別途話し合いを提案したのだが、それにも素直に応じず、見かねた広報課の職員が「小泉さん」と割って入る場面もあったのだが、すぐにはブレーキはかからなかった。
阿部県政になってからしばらくぶりの波乱だが、この程度のことは開かれた会見のコストと阿部知事には割り切ってもらいたいものだ。

小泉氏は自身のツイッターでこの件に関して何度も触れているのだが、すり替えが多い。
<知事が地方選挙にこのような形で介入することは大変遺憾。市議の発言にブレーキがかかり、市民益に反する。>

https://twitter.com/#!/kazumakoizumi/status/116766508767641600
介入といってるが、そもそも小泉氏が最初に知事につぶやきを乞うたのが発端ではないか。逆切れしたかのように”抗議”をするのはあまりに身勝手ではないだろうか。介入などと言うのは筋違いだろう。
このようなことが横行すると、うっかりものが言えなくなる。知事の発言にブレーキをかけているのは小泉氏の方ではないか。


選挙公報に虚偽を掲載するのは違法なのはよく知られているが、錯誤を生じさせるような記載をするのも問題ではないだろうか。
知 事のつぶやきは虚偽ではないが、それを日付を省いて載せたのは錯誤を誘うことになっている。ほかならぬ知事自身が誤解を生じるのではないかと心配してい る。虚偽記載が禁じられているのは、誤解を生じさせないためだ。その原点に立ち返れば小泉氏のやったことは虚偽記載以上に手が込んで悪質ではないか。

このようなことが横行すると選挙公報の信頼性にキズが付く。
市選管は、候補者が出してくる原稿をチェックはするが、候補者が掲載したい、問題ない─と言えばそれにストップをかけることはできない。問題点の指摘はしたが、小泉氏は聞き入れず掲載したことになる。市選管はこの事態に困惑している。

この選挙公報を見て小泉氏に投票したが、勘違いだった。あるいは投票したのは間違いだった─と思った有権者は警察や選管に相談してみるべきではないだろうか。


小泉氏は他にも問題あることをやらかしている。
選挙ポスターに6歳と7歳の自分の男の子供の写真を載せているのだ。

小泉一真 選挙ポスター

 

選挙に未成年者は関わってはいけないことになっており、運動員なども未成年ではなれない。それをポスターに出してしまうのは掟破りというものだろう。

小泉氏は退職前に、長野県庁を批判する本を一冊出しているのだが、選挙公報では作家を名乗り、主著として本の題名を書いている。だが、大方の人が知る限り小泉氏が書いた本は一冊だけで、それなのに作家を名乗り、主著と表記するのは自己表現意欲が高すぎはしないだろうか?
ついでにいうと、本の宣伝ではないかとの指摘もある。
今回の小泉氏の一連の言動をみていると、この本の評価も下がりはしないかと心配になってくる。

選挙公報には<市役所・市民会館建て替え住民投票の署名を集めました>の文言が入っているのだが、これにもこの活動にかかわった人たちから「選挙に利用するのはいかがか?」といった疑問の声が出ている。

選挙が終わった後で、当選のお祝いやお礼を言うのは事後買収の温床になるとして禁止されているのだが、小泉氏はこれもツイッター上で何度も行っている。これも選管のアドバイスを無視して確信犯的にやっているのだろう。

20 日、午前11時に長野市役所で当選証書付与式が行われたのだが、小泉氏だけが5分遅れている。たいてい時間前にいって市役所の様子などを取材したりするも のだが、小泉氏は初当選にもかかわらず悠々遅れて、それを先輩議員にツイッター上で指摘されても意に介さないようだ。大物なのだろうか?

https://twitter.com/#!/kazumakoizumi/status/116287932469477376

ツイッター上での私と小泉氏のやりとり。
http://twilog.org/tweets.cgi?id=tuigeki&word=%40kazumakoizumi&param=desc
このページの検索欄に<@kazumakoizumi>小泉氏のアカウントを入れれて検索すれば最新のものが表示される。

私は市民派の政治家に期待するものだが、小泉氏のような人がいるのはまことに残念だ。こういうひとが議員になってどんなことをするのか心配だ。

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前原外相辞任と外国人献金

2011/03/07 15:46

 

在日韓国人が外国人か?
形而上学的、足利事件との関係

前原誠司外相が政治資金規正法に抵触─ということで、引責辞任の形だが合点がいかない。

 

同法の趣旨は外国から多額の献金を受け、日本の政治を曲げることを防止するものだ。そのため公民権停止など罰則も厳しくなっている。


今回問題となっているのは旧知の在日韓国人から5万円×5回=25万円の献金を受けたもの。
法に抵触しているといえばいえるが、政治を曲げるには額が少なすぎる。善意の政治献金であることを疑うものはいないだろう。これを大声で非難していては、ただでさえ政治献金意欲が薄い世論にますます献金に対する警戒意識を持たせてしまう。

 

前原氏は旧知の人からの献金なので、外国人などとは意識していなかったのだろう。似たような人間関係は我々の身近にも沢山ある。日本人と同じような顔をして日本語も普通に話している人を、あるときだけ外国人だと思えというほうが無理がある。


前原氏もそこを話せばいいのだが、反発を面倒と思ったのか、避けてしまっている。政治家ならそこんところを強調し、本音の議論に持ち込むべきだろう。そうしてこそ世の中は変わっていくのではないだろうか。前原氏に罪があるとすれば、そこにこそある。

 

古くは米国、最近なら中東、中国の巨額資金アングラマネーから日本の政治を守るのが同法の存在理由ではないだろうか。本末転倒、枝葉末節の議論がまかり通り、大臣辞任にまで至ってしまうのは我が国の民主主義の未熟さの証明。献金問題よりこっちの方が重大だ。この程度のことで大臣が辞めていては国際社会の評価も下がろうというものだ。

 

これが前例となり、外国諜報機関が特定の政治家を狙い撃ちにして失脚させることも容易となってしまう。国内の権力争いにうつつを抜かしているうちに外国の都合のいい政治家が多くなってしまう危険を今回のことは教えている。

 

法は万全ではない。足りないところは議論して補うのが近代国家の仕組みのはず。本来ならマスコミがリーダーシップをとり議論を深めるのがあるべき姿だが、誤まれり現状追認ばかりしていて頼りにならない。流れに引きずられるのでなく、向かい合う姿勢が大事だが、今のマスコミにはそれがない。
甲論乙駁という気風が希薄で、右顧左眄してどちらか流れの強い方に乗ろうという考えが底流にある。庶民がそうなるのは致し方ないとして、マスコミや言論人までが大勢に迎合するようでは存在価値がない。

 

民主党は政権交代してまだ1年半。半世紀に及ぶ自民党の実質的一党支配から日本国が脱するにはそれなりの時間がかかるのは当然だ。理屈からいえば同じ半世紀間は政権交代などしてはならないところだが、大まけにまけて衆議院任期4年2期分の8年間は「政権交代」の文字を封印するのが現在必要なことではないだろうか。


◆話はここから形而上学的展開になるが、
<菅家さん冤罪足利事件「私は真犯人を知っている」(清水潔日本テレビ記者)>

http://p.tl/rB2v
という記事が文芸春秋ですでに5回キャンペーン連載されている。これはネット上で全文公開されてもいる。必見。
おりもおり、3/6(日)13:20〜14:15 日本テレビ「action!特別版緊急検証 "足利事件" 浮上する不審人物」という番組が関東ローカルでだが放送された。

 

同記事によると、犯人の容貌が「ルパン三世似」と特徴までわかっていて、一時はパチンコ店にいるところを警察が集中監視までしておきながらDNA鑑定上、警察、検察に不利とわかると包囲網を解き、犯人と目される人物を放置している。


犯人逮捕より警察のメンツ優先。市民の安全など二の次、という信じられないことが起こっている。真犯人は今も栃木、群馬の県境でのうのうと幼女を物色していることになる。性犯罪は再犯性が高いといわれている。もし類似事件が起きたら警察はどう責任をとれるのか?被害にあった人は泣くになけない状態が続いている。

 

さらにこの事件で問題になっているDNA鑑定で、飯塚事件では死刑判決が出て2年2ヵ月ほどという異例の速さで2008年10月に死刑が執行されている。再審請求させないための執行ではないかという指摘がある。

 

これは警察の不祥事などという生易しいことではなく、なんと表現していいかわからない空前絶後のことだ。歴史上あることなら表現言語も存在するが、過去に例がないことなので表現しようもない事態となっている。歴史に残る大事件といって差し支えないものだろう。

なぜこのようなことになっているかといえば、自民党時代の悪弊がつもり積もって顕在化したというしかない。警察が頼りにならないどころが、犯罪隠しのようなことをしているのだから、この事件の真相を暴き、正すのは政治力をもってするしかない。民主党政権はこのような不正義、社会悪を根本から正してこそ存在価値を多くの人に示せる。いわば千載一遇のチャンスでもある。だが、単なる殺人事件としてしか見ていないのか関心は薄い。

 

さらにいえば、小沢一郎民主党元代表への「政治とカネ」という根拠薄弱なる検察、司法、マスコミぐるみの批判に対抗する力ともなるものだ。建前的にはこれらの事件は関係ないようだが、関係者にとって無関係だなどはけしていえないはずだ。

 

民主党政権は自民党時代に溜まった、社会の悪や矛盾を正すのが政権交代の大きな目的のはず。多くの国民はそう思っている。大局的視野をもって、ことにあたってもらいたい。そうすれば活路は開ける。

 

旧政権時代の悪事を暴きだし、正すのは古今東西政変の基本中の基本。そのための政権交代でもある。それをしないで新勢力が権力を掌握できるわけがない。民主党は生ぬるい勘違いをしている。

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大桃美代子ツイッター騒動の裏の仕掛け人は日垣隆か?

2010/12/31 14:57

 

山路徹氏が年越し討論会をUST中継で
私(奥秋)も出席します

 

タレントの大桃美代子ツイッター騒動が、年末にふって湧いたように起こったが、その裏側には追撃コラムでは悪評で知られている、著述業を名乗る日垣隆氏がからんでいるらしい。
各種情報を総合判断すると、日垣氏がどこかで聞きかじった噂をツイッターやネット上に書き、それを鵜呑みにした大桃さんが問題のツイートをしたため騒ぎが大きくなったものらしい。

日垣氏はこれまでにも、どこまで本当かわからないようなことをネット上で書き散らし、騒動を巻き起こしている。勘違いや思い込みによるものが大半なのだが、多くの人は、まさかそんな嘘を著述業を名乗る人物がつかないだろう─という性善説から信じてしまうので騒ぎが起こってしまう。

大桃ツイッター騒動の登場人物のひとりでもある山路徹APF通信代表が主催する以下の企画にお誘いを受けたので私も出席します。日垣隆というのはどんなことをしてきた人物か語ることになると思います。大晦日から元日にかけてお暇な方はダラダラとご覧ください。

マスコミではわからない騒動の真実が語られるのではないかと思う。

騒動を起こした裏の張本人に日垣隆氏にも出演依頼をしているようだが、いまのところ反応はないようだ。

そのほかに、
あっ!と驚くような、そして、えっ!と笑えるような企画も用意しているらしい。乞うご期待!


APF通信 年越し生放送企画
「マスメディアでは絶対に語れない!2010重大ニュースを揺れる日本の今後を徹底討論」
平成22年12月31日(金)23:55~30:00

http://www.apfnews.com/whatsnew/2010/12/2010.html

〔内容〕
検察審査会小沢一郎議員を強制起訴へ
★尖閣衝突映像と国際テロ情報がネットに流出、ウィキリークス問題まで
★アフガンで常岡氏が拉致、ビルマでAPF山路が拘束、その後…
★取材の最前線DEEPトーク/報道できない部分が作られる事情
★0円で読んでる記事も、誰かが血と汗を流してる!
★ニュース天国、取材地獄/ライターは貧乏になり、報道の公共性は消えゆく


出演者は私のほかに以下の方々。さらに飛び入りもあるかもしれません。
山路徹(APF通信社代表)
常岡浩介(ジャーナリスト)
安田純平(ジャーナリスト)
今一生(フリーライター)

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阿部知事のダム建設継続表明の裏側

2010/12/02 11:51

 

和田副知事ら側近職員の必死の説得で

長野県の阿部守一知事が県営浅川ダム(長野市)の建設継続を、意外ともいえるタイミングで11月29日に表明したが、この陰には和田恭良副知事ら側近職員の必死の説得があったらしい。

阿部知事を和田副知事と側近幹部職員4人ほどが囲み、建設継続の発表を強く迫ったという。和田副知事は聞き入れられなければ副知事の辞職まで口にしたという。
和田副知事と以前一緒に仕事をしたことがある職員は、和田副知事は論理的で骨っぽい仕事振りと評する。部下ともとことん議論するが、熟慮のうえ判断したことは簡単には曲げない性格だという。

阿部知事より年齢は10歳上で東大法学部卒。副知事になったのも阿部知事と波長が合うからというより、職員間の人望があるから。阿部知事の兄貴分的立場でもある。

田中県政時代は田中康夫知事に煙たがられ、そのころそういう職員を島送りのように異動させた県の社会福祉事業団西駒郷の所長も経験させられている。

和田恭良副知事 略歴
http://www.pref.nagano.jp/governor/wada.htm


ところで、田中県政時代に一時期田中知事に重用されたが、その後不興を買い飛ばされ、メンタルヘルス的長期休職をしていたある職員が阿部知事側近に復活している。
阿部知事に提出する文書は4部コピーし、そのうちの一部はその課長補佐のところに持っていくように─というお達しが出ているのだという。

先 日その職員に電話をしたことがある。もともとよく知っている職員なので、気安く簡単な問い合わせの電話をかけたのだが、不在だったので折り返し電話をくれ るように頼んでおいたら、しばらくたって本人ではなくその部下から<いいつかって、代わりに>電話がかかってきた。本人は忙しいらしいのだが、なにも部下 にかけさせることはない。どうもそういうところが・・・。

 

 

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阿部知事が浅川ダム建設継続表明

2010/12/01 01:06

 

田中元知事の脱ダム・回り道の挙句、否定

田中康夫元知事の「脱ダム宣言」以来、ここ10年近く長野県政を揺るがし続けてきた県営浅川ダム(長野市)の建設継続を、田中県政当時に副知事だった阿部守一知事が11月29日表明した。
阿 部知事は知事就任以来、十分検討してから結論をくだすとしていたが、11月長野県議会一般質問前日というタイミングでの建設継続表明は唐突感は否めない。 表明は知事会見の場で行われたが、これは予定になかったもので急遽行われたもの。それやこれや考え合わせると議会対策の臭いがする。

和田 恭良副知事をリーダーとする作業チームが約2ヵ月かけてまとめた50ページの報告書を受けて─ということになってはいるが、県の担当部局に聞くと、この日 にこういう発表をする予定にはなっていなかった。27日土曜日に報告書ができ上がり、29日に発表しようということになった─というのだが、27日に報告 書ができたのは以前からのタイムスケジュールには乗っていなかったようで、知事が急がせた可能性はある。

浅川ダムの論点再確認報告書
http://www.pref.nagano.jp/doboku/kanri/shomu/hokoku.htm


議会関係者に聞くと、改革・緑新の議員らから知事への突き上げがあったようだ。
も ともと、阿部知事は検討する時間が必要─としていたが、知事になって約4ヵ月の間、勉強してはいるようだったが、方向性をうかがわせるような言動は努めて 抑えていた。途中でそういうことを漏らしてしまうと雑音がでるので黙っていたのは理解できるが、長年この問題に取り組んできた議員にしてみれば、知事の意 向がまったくうかがえず、それが知事との間に冷たい空気を生むものにまでなっていた。

客観的に見て、いまさら建設中止は難しい。建設継続しかありえないが、その決断に時間がかかった。
議 会関係者、県職員に阿部知事のことについて聞くと「決断力」という言葉が否定的な意味でよく出てくる。いろんな観点から検討していると時間がかかることは 確かだ。阿部知事は知事になって間がない。このような重大な判断をするには時間が必要なのはわかるが、なんの方向性も議会側にうかがわせもしなかったの は、かえってまずい結果にまでなっている。

予算上のテクニカルな問題のタイムリミットは、来年1月中と見ていた関係者は多い。阿部知事もそれを念頭においていたはずで、それを急遽、前倒ししたようだ。

阿 部知事は会見の最初の方で、「変更、撤回に足る重大な瑕疵(かし)は見当たらなかった」と述べているが、このスタンスで浅川ダムの建設計画を見ると、瑕疵 など見つからない可能性が高いのは当然ともいえる。かといって、本当に浅川ダムが必要かの議論からはじめるのは議論の蒸し返しになり、またまた膨大な時間 とエネルギーの空費にしかならない。なにより、工事が始まっている現実を踏まえればそのようなことはできるはずがない。最初から決まっていた狭い選択肢の 中から結論を選ぶにしては長くかかったともいえる。

浅川ダムはザックリ言って、6:4ぐらいで建設GOではないかと思う。造れば造っただ けの効果は若干ある程度だと思う。だが、防災とはそのようなものではないか。ダムを造ったからといってすべての水害が防げるものでもない。ダムは治水対策 のひとつで、大きな柱ではあるが、これですべてが解決するものではない。護岸工事や川底の浚渫などいろんな方策を講じて災害に備えるものだ。

浅 川の河川改修は、すでに十数年前から浅川ダムが建設されることを前提に行われている。これを今から変更するのは大変なお金がかかる。県の工事関係者に聞い てもどれぐらいかかるか予想もできないぐらいだという。川幅を広げ民家の立ち退きなども行わなければならなくなる。民家の密集度が高い浅川流域でそのよう なことをするのは現実的に不可能に近い。ダムをポンとひとつ造って、それらを解決するのは費用対効果からも効率的で現実的だといえる。
そのダムの建設費も最初は約2百億円といわれていたが、いま行われている工事の落札価格は約50億円だ。ダムの規模が小さくなったことと、建設不況による競争から県の工事担当者の予想を下回るものとなっている。

ダム建設反対派の人たちの意見はなにもない平時の時の議論で、なにかあったときの事はあまり考えていないように思える。

 

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阿部知事を取り囲む冷めた空気

2010/11/22 18:24

 

決断力のなさが原因か?
かつて支持していた議員も「このままだと縁切り」
ダムいらないんじゃないの─という有力者

8月に長野県知事に当選した阿部守一知事を取り囲む空気が冷えびえとしている。知事選前後に、阿部氏を支持していた県議たちが阿部知事に冷めた見方をしているのだ。

阿部氏の出馬会見にも同席していたある県議は
「あの時はほかに(阿部氏を)応援する人がいなかったからねぇ」
などと言う。
「最初は前の知事(村井知事)のやったことをひっくり返すようなことはしないというからついていったんだが、このごろのインタビュー聞いてると、ぐらつくんだよね。我々はついてけないよね。このままいくと縁を切らしてもらうしかない」
などと驚くようなことをサラリと言う。
「えっ!そんな状態なんですか?」
と突っ込むと
「だって信義の問題だもの。ダム以前の問題」
という。
「即決できる問題も先延ばしする。政治センス磨いてもらわないと」
などと厳しい言葉がポンポン飛び出す。
でも、お酒飲んだりはしてるんでしょ、と私がフォローにまわっても
「酒飲んでも問題が進展するわけでもないので飲んでもしょうがないよね」
と笑いながら言う。

私がこんな空気に気づいたのは自民党系のある議員との会話から。
「阿部知事は決断力がなく、なんにしろ資料をだせだせというので評判が悪い。資料をだせというのを時間稼ぎにしているのではないか?最初応援していた民主党系の議員たちもいまじゃ呆れている」
というのだ。
で、その応援していた議員にじかに聞いてみたらまさにそのとおりだった。仄聞したことは多少の誇張が入り込むものだが、この場合それがなかった。
知事になってまだ4ヵ月ほどしか経っていないのにこの空気はなんだ?

原因は阿部知事の決断力のなさにあるようだ。
長野県政で一番の課題は浅川ダムの建設問題。ストップするか推進するかが問われている。議会の大方は建設推進だ。だが、阿部知事はよく検討するとして方向性を見せないまま数ヵ月が経ち、いらいらした議員達の間に不満が溜まっている。

ダ ム問題だけではなく、「信州型事業仕分け」も議員たちのいらいらに拍車をかけている。阿部知事は国でやった事業仕分けの行政刷新会議事務局次長でもあっ た。知事選時のマニフェストにも「信州型事業仕分け」をいれている。阿部知事にとっては自分のセールスポイントのひとつ。なんとしても実行したいのだろ う。だが、長野県では田中康夫県政時代にムダは省くだけ省いている。仕分ける事業なんかない─というのが多くの県職員、議員の感想だ。
やるべきダム事業についてはなかなかGOサインを出さず、しなくてもいい「事業仕分け」にこだわっている─ように見えるのだろう。

浅川ダムは造ったほうがいいとも悪いともいえない。造れば造っただけの効用はあるが、喫緊にどうしても必要とも思えない。だが、これは平時のなにもない時だからいえることで、もし災害があった時には造らなかった責任を”誰か”が問われることになる。
責任を問われる可能性のない人が造るなといい、責任のある人は造っておいた方がいいと考えている。
ダムは保険のようなものだ。なにもなければ高い買い物だし、なにかあったときにはあってよかった─というものだ。


また、最近になって気になる情報が私のところにあった。
ある有力元経済人が阿部知事に面会を求めて動いている─というのだ。この人は最初は田中知事を支持していたが、あまりの田中知事のでたらめぶりに批判に転じて、いまは阿部知事の支援者でもある。
面談するだけならたいした問題ではないのだが、この人が最近になって「ダムはいらないんじゃないの?」と仲間うちで話しているらしいのだ。元々自然派なのでそういっても不思議はないともいえるのだが、今になってそんなことを言う影響は大きい。
この人がダムのことをよくわかっているのならいいのだが、一面的判断でダムについて発言するとまたダム騒動がぶり返すことになる。なにしろダム問題は必要性や技術論と離れて政治問題化しているからだ。
長野県議会11月定例会が11月25日から開かれる。

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つくられた嫌小沢ムード

2010/08/22 13:38

 

 改革抵抗勢力=敵が嫌がるのは誰か?

クーデターの時、反乱軍はまず最初にメディアと裁判所を占拠する。民主党は政権奪取後それをしなかった。自分たちは反乱軍でもないし、クーデターでもないと思っているのだろうか。

民主党は反乱軍であり、政権交代はクーデターだ。すくなくともこれまで権力を握っていたものはそう思っているはずだ。権力を失ったかつての支配者は旧悪が暴露されはしないかと戦々恐々だ。民主党は自分たちが手中にした権力の大きさ、恐ろしさがわかってない。

民主党政権は検察とマスコミに叩かれボロボロだ。おろかな世論はそれに追従して支持率は急降下。政権交代は半分失敗したようなものだ。国会内政権交代ではあっても、社会的政権交代にまで至っていない。

「政治とカネ」がつまずきの元だが、あれのどこが問題なのだろうか。賄賂をもらって政治を変えるのは問題だが、小沢一郎氏にしろ鳩山由紀夫氏にしろそういうことはしていない。

小沢氏の問題は、土地の購入原資4億円の政治資金収支報告書への記載ミスだ。訂正すればすむ話で、従来そうしてきた政治家は多い。なぜ小沢氏だけが?という疑念はぬぐいようがない。
従来「政治とカネ」といえば賄賂を指した。民主党が政権をとったら定義が変わったかのようだ。
政治活動に関わる資金の問題を意図的に悪いように報道されたに過ぎない。同様の問題は多くの政治家が抱えることで、このように非難されたら無傷でいられる政治家は少ないだろう。

鳩山氏は資産家だったゆえに母親から浄財をもらったに過ぎない。羨まれることではあるが非難されることではない。資産のあるものがそれを社会に還元したわけで褒められてもいいぐらいだ。
非難するとすれば貴族政治ということだろうが、ノブレス・オブリージュのいい実践例でもある。貧乏人のヒガミがこれに反発しただけだ。同じように母親から献金を受けていた弟の鳩山邦夫氏への批判がほとんどないのはどういうわけだ。意図的狙い撃ち報道ではないか。

いいことでも悪いように報道されては世論は敵になる。だからクーデターの時、メディアは押さえなくてはならない要衝となる。民主党はメディアを信用しすぎた。自民党政権下では内閣官房機密費がメディアに流れていたことが野中元官房長官によって暴露された。自民党だってメディア対策はやっていたわけで、それが長期政権の礎となった。できたばかりの民主党政権がメディア対策をやらないのは無防備すぎる。買ったばかりのパソコンにウィルスソフトを入れないで使うようなものだ。

いまの新聞やテレビに独立性などあるわけがない。紙面を見ても検察リークが氾濫し、多様性などない。メディア本来の姿勢に問題がある。その見極めが民主党政治家についていないのが失敗の元だ。それまで(政権交代まで)相手は反則ワザを駆使してメディアコントロールを行ってきたのに、民主党政権はそれをしないのだから叩かれるに決まっている。

検察に対しても甘すぎる。検察は半世紀の長期にわたってひとつの政治勢力に支配されてきた。ヘドロのようなものはたくさん溜まっていることだろう。それを暴き出されてはたまらないので抵抗する。検察の独立だの正義だのを信じるのが間違いだ。政権を奪取した途端に、批判があろうとも検察をコントロール下におかなくてはうまくいくはずがない。こんなことは古今東西の革命で行われてきたことでありイロハだ。

反省は権力を完全に掌握してから行えばいい。戦っている最中に反省して勝てるはずがない。敵の嫌がることをする─のが戦いの常道だ。敵は小沢氏を一番嫌がっている。だが世論調査では小沢氏への支持は低い。世論まで敵にのせられている。そういう空気になってしまっている。
何ごとも最初が肝心。今になって劣勢を挽回できるだろうか?

 

 

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長野県知事選 僅差だが、非腰原なら大勝利

2010/08/09 12:54

 

 肥大化した泡沫候補が陰の敵
 田中康夫知事の呪縛

腰原愛正氏が当選したら県政は後退だ─という人は多かった。なにしろ、当のご本人すら出馬に前向きでなく、2ヵ月前になって決めたぐらいだ。長野県内保守勢力のメンツのための出馬と言っていい。準備期間が短かった割に阿部守一氏に約5千票と肉薄したのは一本化された保守の底力を示すものだろう。

 

阿部氏はあぶないところだった。阿部氏の足を引っ張ったのは同じく改革を主張する松本猛氏だ。阿部氏の敵は腰原氏だけでなく松本氏もで、挟み撃ちのかっこうだった。だが腰原氏との差は僅差だったが、非腰原というくくりで見れば差は歴然で大勝利といってもいい。

 

2010年 長野知事選 開票最終結果
阿部守一 362,903 
  腰原愛正  357,882  
   松本 猛  189,793  
投票率は52・70%で、前回の65・98%を13・28ポイント下回り戦後最低だった。

 

松本氏の主張は改革ではあるが、やっていることは保守のサポートでしかない。もし阿部氏が負けたらその戦犯は間違いなく松本氏ということになっただろう。改革を望む多くの県民の恨みを買うところだった。

 

腰原氏に対する否定度は、阿部支持者より松本支持者の方が高いだろう。それなのにとっている行動は腰原氏を有利にするものになっていた。これは論理的でないし政治的でもない。この矛盾に気づくべきだろう。

 

長野県政は今でも田中康夫前知事の影響力を抜きには語れない。田中氏本人はもう長野県政にはなんの興味もないだろうが、田中氏を一時は知事にまで押し上げた県民の思いはいまだに埋み火のように残っている。それは精神的なもののようである。

 

健全な多くの県民はすでに精神的田中支配から脱しているが、それから逃れられない一部の人たちが混乱の種となっている。それが19万票近くあるのは多すぎる。彼らの思いはわかるが、その手法において根本から考え違いをしている。

 

どのようにしても政治に不満な勢力はいるもので、泡沫候補に投じられる票によってそれは確認されるが、松本氏に投じられた票はそれが肥大化したものだろう。

 

松本陣営の根っこには田中県政の再来があったはずだが田中康夫氏本人の応援はなかった。いや、応援を要請したとしても応じてくれるとは田中支持者でも考えていないのだ。名前すら出てくることがなかった。だせなかったのだ。

 

これは”田中隠し”でもあるのだがその認識すら誰にもなかった。心の底では田中県政を懐かしみながらも、選挙に田中康夫を呼べないことの矛盾に気づくべきだ。選挙に呼べもしないものを支柱に選挙を組み立てるべきでない。


彼らのやっていることは欺瞞であり間違いだ。いつまでも昔の夢を追いかけていないで現実を見つめるべきだ。

 

田中支持者の根底には政治や行政へのあくなき不満、不信がある。これは怨念のようなものでもあるので根本的解決はむずかしい。それをすくい上げたのが田中知事だった。しかし、田中知事なるものは人々の不満ベクトルを自分にひきつけ、政治にねじ曲げるのはうまかったが問題解決能力がなかった。

 

阿部氏は当選はしたが、田中県政時代の副知事だったこともあり、これから田中知事の亡霊のようなものの影響を受けるだろう。何かにつけ田中知事と比較されるはずだ。しかもそれは表立ってのものでなく、人々の心の奥でのものになるだろ。

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長野知事選、終盤の読み方

2010/08/05 11:19

 

 

民意生かすために松本陣営は撤退を

信濃毎日新聞が4日、世論調査などを元に
<腰原氏と阿部氏が接戦 松本氏追い上げ図る>
と見出しを打った記事を書いている。
http://is.gd/e1whS
選挙関係者の大方の見方をまとめたものだろう。
長野県民の多くはこれを参考に投票すると言われている。

◆腰原陣営は大きく出遅れたが保守系県議の動きは活発だ。なんとしても”政権交代”は阻止したいのだろう。動き出せば選挙を知っているだけに強力だ。だが、それは所詮旧態依然型の選挙だ。昨今の選挙の帰趨を決めているのは無党派の浮動票だ。これとは別次元で動いているということだ。旧式の高馬力車のスピードがどれだけ出るのか?

地縁、血縁を頼っての選挙は手ごたえがある。頼みますよ─と握手をすれば一票確保したような気になる。しかし、相手が本当に入れるかどうかはわからない。それに、こうして得られる票は限られている。

選挙事務所に人が来て盛り上がれば集票活動もうまくいっているかのように捉えがちだが、それは近似値ではあるがイコールではない。選挙事務所に来る人など全体からみればほんの一握りだ。ムードがいいにこしたことはないが、それが選挙結果と結びつかないのが近ごろの選挙だ。

腰原陣営の選挙は目に見えやすいので、どうしても過剰にカウントされる傾向がある。無党派浮動層は選挙事務所になど行かない。遠くから眺めているだけだ。


参院選後初の知事選であり民主、自民両党は閣僚や知名度の高い国会議員を相次いで投入している。
7月29日に小泉進次郎衆院議員が、同31日には小池百合子元防衛相がそれぞれ長野入りし、今月4日には丸川珠代参院議員も駆けつけた。県民党を名乗り自民党色は隠しているが、そんなことは有権者はお見通しだ。

◆阿部陣営は連合長野と民主党主体の混成部隊だ。統制はとれていないようで、事務所のムードはよくない。
民主党は政権党ではあるが自民党ほど地力がない。選挙は労組頼りの面が強い。連合長野が支援しているが労組の力自体が弱くなっている。どこまであてになるのか。

民主党の閣僚、有名政治家が大勢応援に来ている。浮動票獲得には有効だろう。足りない知名度や信用度を彼らが補ってくれる。
蓮舫行政刷新担当相、枝野幸男幹事長前原誠司国土交通相、原口一博総務相、細野豪志幹事長代理のほか社民党の福島瑞穂党首などが次々と長野入りしている。

民主党が前面に出ているが痛し痒しの面がある。政権党とつながっている頼りがいはあるが、反面民主党の失政のとばっちりも受ける可能性がある。民主党は野党ではなく与党なのだ。無党派は与党に辛い。

選挙は候補者を変貌させることがある。変わった体験をして成長する場合があるが、それは今のところないようだ。根は役人なんだろう。演説も硬い。

◆松本陣営は共産党色が強く広がりに限界がある。田中前知事の支持度合いが強い人が多く支持している。田中県政の再来が彼らの望みだろうが、一般有権者でそれを望んでいる人はそれほど多くない。だから田中前知事は前回知事選で落選した。
田中県政と似たようなことを玉を変えて、しかも玉はずっと小粒でうまくいくとは思えない。彼らのしていることは思いとは逆に利敵行為であり、後退の手助けではないだろうか。

応援陣も見劣りする。田中前知事の熱烈支持者の勝谷誠彦氏や、どういうつながりなのかエジプト考古学者の吉村作治氏などだ。

田中前知事を強烈に支持する人たちの特徴は”私たちの政治”とは言うが、”皆の政治”とは言わないこと。守旧派の政治家が政治を私するのはけしからんが、自分たちがするのはかまわない─とでも考えているようだ。彼らに足りないのはパブリック精神。これがなければどちらも同じだ。


◆まだ誰に投票するか決めていない人が4割以上いる。これは浮動票なので多くは阿部に流れると思われるが、それが腰原を上回るかどうかは微妙だ。選挙通の人は腰原有利と読むだろうが、それは浮動票の動きが読めないからのものであり、正確とはいえない。

有権者の意思を選挙結果に反映させるなら似たタイプの阿部、松本陣営は一本化を図るべきだ。有権者の意思をムダに分散させるべきでない。

去年10月に行われた長野市長選では保守系の鷲沢氏が約6万票で当選。市民派と民主党の候補の合計は約9万票近くあったが、分裂していたので票が割れ、651票差で鷲沢氏に届かず苦杯をなめた形になっている。ワンマンとの批判が強い鷲沢市長の再選を許している。

今のままでは知事選も長野市長選と同じ結果に終わる可能性が濃厚だ。これを避けるには市民派のどちらかが降りるしかない。かなりドラスティックなことだが、それぐらいのことしなければ改革はできない。漫然と教科書どおりの選挙をやっていたのではいつまでたっても同じことの繰り返しだ。
改革を謳うなら、まず自らが実践しなければ。

1年以内の短い期間に2度も民意と相反する結果が県庁所在市と知事選で起こるのはどう考えてもよろしくない。これはどちらかを利するためではなく、民意を尊重する観点から言っていることだ。マスコミもこの観点に立って論を張るべきだ。マスコミは中立であることにこだわりすぎて民意をおろそかにしている。大事なのは民意であって、それを生かすために中立は担保されるべきものだ。逆になってはいけない。

◆松本陣営は撤退を
ズバリいって当選確率の低いほう、すなわち松本陣営は勇気ある撤退をするのがよろしかろう。それが県民益につながることだ。ここで無駄な戦いを強行することは自らが主張している改革を後戻りさせることにしかならない。

ここで撤退することは負けではなく、明日の勝利につながることだ。人々はその勇気を称え記憶に留めることだろう。戦いは今日だけではない。長いスパンで眺めることが必要だ。

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長野県知事選挙の舞台裏

2010/07/23 10:40

 

分裂市民派VSオール保守
いまだに主流派気分の自民党

任 期満了に伴う県知事選は7月22日告示、8月8日投開票で行われる。現職の村井仁知事(73)が5月になって突然の不出馬表明。その後、前県信濃美術館長 の松本猛氏(59)田中康夫前知事時代の副知事阿部守一氏(49)前副知事の腰原愛正氏(63)の順に出馬表明している。
この長野県知事選挙を裏からながめてみた。

村井知事が不出馬を表明したのは選挙まで2カ月余となった5月13日。てっきり村井知事が二期目も出るものだと思い込んでいた長野県政界関係者は大慌て。長野県議会のドンと目されている石田治一郎県議(自民)も次の候補のことなど考えてもいなかった。
その隙に、松本、阿部両氏が次々出馬表明し、迷走の挙句村井知事の後継の腰原氏が出馬表明したのは遅れに遅れて7月初旬になってから。
このドタバタぶりは前回2006年選挙のとき村井仁氏を押し立てるまでにすったもんだしたのと同じ。ドンには学習能力がないようだ。こんなに学習能力がなくてよくドンだなどいわれているものだ。

▼選挙の構図は分裂市民派VSオール保守。かつて田中知事を支持した市民派は2派に分かれている。これだと票が割れて不利。対して保守派は大きく出遅れたものの候補はひとりなので票の分散は少ない。どっちが有利なのか誰に聞いても難しい状況だ。

7月11日投票の参議院選長野県区の結果を見ると、自民党の若林健太氏が293,539票でトップ。2位が民主党の北沢俊美氏で290,027票。3位が民主党の高島陽子氏で217,655票。

2位と3位の民主党の票を合計すると軽く自民党の票を上回るが、当選者が1人だけの首長選挙だと自民党の勝ちとなる。総体的民意は民主党支持でも選挙の仕組みは民意と相反する結果を生じさせることもある。

▼マスコミは3者混戦といっているが、松本氏は共産党色が強く、一段落ちる。共産党の衆議院議員松本善明氏を父に持ち、画家いわさきちひろを母に持つ、東京芸大出の人がなぜに60近くなって突如、政治の世界に身を投じようとするのかわからない。
これといった政治経歴も、行政経験もなく、いきなり知事選に出るのはいろんな意味で無謀に思える。当選したとして知事職をやっていけるのか?という疑問がわく。

出馬第一声で浅川ダム建設見直しをいっていたが、これはもともと共産党の政治闘争目標であって、県民の関心はもうほとんどない。脱ダムは田中知事で有名になったが、同時に混乱を思い起こす県民が多いのではないだろうか。こんなものを第一声に取り上げるセンスはズレている。

▼松本氏出馬の陰には大手書店の平安堂・平野稔会長がいる。平野氏は陰に陽に長野県政に影響を与えている。平野氏の行動原理は反役人だ。そのためにはかなり極端なことも言ったり実行したりする。

私 は、数年前に平野氏と県政について一時間以上に渡って電話で激論したことがある。ほとんどけんかのようなやりとりだったが、サバサバした感じ。よくいえば 信念の人だが、普通にいえば変人の部類だろう。思い込みが激しく、自分が支持している人の点数は甘くなる。自分が後援会長をしていた北山早苗県議の得票数 を、実際は最下位当選だったのを「トップ当選だ」などと勘違いしていたこともある。

長野県政を活性化した面もないではないが、それより混 乱させた害の方が大きい。去年の長野市長選でも、今回の知事選でも市民派の分裂を引き起こしている。当人たちは自分の意地を通して満足かもしれないが、結 果的に利敵行為を繰り返していることになる。理念的にだが政治を私しているともいえる。

▼阿部氏は田中康夫知事時代に副知事になった、東大→自治省の官僚だ。官僚なのだが市民派モードの人で、横浜市副市長のあと、仕分けで有名になった行政刷新会議事務局次長もやっている。告示日には蓮舫議員が松本まで応援に来ている。

民主党のほかに社民党も推薦している。かつて田中康夫知事を支持し、その後批判に転じた茅野実82銀行元頭取らの市民グループも支持している。
このグループに招かれ、なんでいまさら長野県知事なのか?と問われて、
「長野県でやり残したことがある。田中知事は最初は私の意見を聞いていたが、そのうち聞かなくなった。そのため県政は混乱した。それを正したい」と答えたという。
行政経験も十分で、無党派の視点に立てば一番当選に近い人だろう。


▼ 腰原氏自身は出る気はなかったが、周囲の状況と要請によって仕方なく出たといっていい。出馬時期が遅れたことが雄弁にそれを語っている。保守系は一本化さ れているので、その点は有利には違いないが、支援体制の熱意は必ずしも高くない。自民党系の不戦敗を避けるための立候補でもある。

長野県には1議席の選挙区が11あるが、そこでは県議たちは知事選で党派色を鮮明にすることはマイナスなので動きがとれない。自らの支持者の中には自民もいれば民主もいる。

来 年4月には県議選もある。地盤の固まっていない選挙に弱い県議たちは自民党系の候補を出しておかないと自分の地盤が荒らされるので出してもらいたいわけ だ。勝ち負けはどうでもよく、自分の選挙の地ならしをしておきたい狙いもある。腰原支持の県議は34人いるが、そのうちフル稼働できる県議は意外と少な い。

▼こんな話もある。阿部氏には自民党サイドも出馬を打診していたというのだ。だが、民主党サイドが自民党より早く阿部支持を打ち出してしまったので自民党としてはそれに乗れなかった。
阿 部氏に接触したのは石田県議の七奉行の一人といわれていた工務店社長だった。村井知事が秘書を3人も県職員にしたことなどに批判的で、反旗を翻すかたちで 阿部氏を押し立てようとした。石田県議としては自分の子分の思いどおりにされたくない─ということもあって阿部氏には乗れなかったのだという。

知 事の座をなんと心得ているのか!という話だが、長野県の自民党関係者のなかには、政権交代後のいまでも、まだ自分たちが主流で県政を左右できると思い込ん でいる人たちがいるのだ。政権交代があったのは国政の話で、県政は別というメンタリティーのようなのだ。これは今後の長野県政の動きを見ていく上で、押さ えておいたほうがいいポイントだ。

あべ守一

http://shuichi.jp/

松本猛
http://www.takeshi-matsumoto.jp/

こしはら愛正
http://www.koshihara.net/

 

 

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